ビールの返礼品を並べていて気づいたことがあります。出てくる自治体が、大手ビール会社の工場がある町ばかりでした。偶然ではなく、制度がそう決めています。
返礼品には「地場産品」の基準がある
総務省告示第179号は、返礼品として認められるものを号ごとに定めています。ビールに効くのは第3号です。
| 号 | 内容 |
|---|---|
| 第1号 | 当該地方団体の区域内において生産されたものであること |
| 第2号 | 区域内において原材料の主要な部分が生産されたものであること |
| 第3号 | 区域内において製造、加工その他の工程のうち主要な部分を行うこと |
| 第4号 | 当該地方団体の属する都道府県の区域内において生産されたもの |
原材料が国産でなくても、その町で醸造していれば返礼品にできる。だからビールは工場のある自治体に集まります。
自治体を工場の所在地と突き合わせた
| 自治体 | 返礼品 | 各社の公式サイトに載っている所在地 |
|---|---|---|
| 大阪府吹田市 | アサヒスーパードライ | アサヒビール吹田工場(大阪府吹田市) |
| 茨城県守谷市 | アサヒ生ビール マルエフ/生ジョッキ缶 | アサヒビール茨城工場(茨城県守谷市) |
| 茨城県取手市 | キリン一番搾り | キリンビール取手工場(茨城県取手市) |
| 群馬県千代田町 | パーフェクトサントリービール/ザ・プレミアム・モルツ | サントリー〈天然水のビール工場〉群馬(群馬県邑楽郡千代田町) |
| 静岡県焼津市 (新ジャンル) | ゴールドスター | サッポロビール静岡工場(静岡県焼津市) |
| 沖縄県豊見城市 | オリオン ザ・ドラフト | オリオンビール本社(沖縄県豊見城市)/工場は名護市 |
当サイトのビール8件は5自治体(吹田市・守谷市・取手市・千代田町・豊見城市)から出ています。新ジャンルのゴールドスターを出している焼津市を加えると6自治体で、そのうち5つがそのまま工場の所在地でした。
オリオンだけ町が違う
例外が沖縄です。オリオンビールの本社は豊見城市ですが、工場は名護市にあります。第3号(区域内で製造)では説明がつきません。
説明がつくのは第4号です。「当該地方団体の属する都道府県の区域内において生産されたもの」なら、市町村が違っても地場産品として認められます。沖縄県内で造られたビールなので、県内の自治体であれば出せる、ということです。
第4号があるおかげで、工場を持たない町でも県内の産品を返礼品にできます。ビール以外でも同じ構図が起きています。
「地ビール」は出てこない
この仕組みの結果として、単価順に並べたときに出てくるのは大手の定番銘柄ばかりになります。小さな醸造所のビールが無いわけではありませんが、24本ケースで単価を競う土俵には乗ってきません。
裏を返せば、同じ銘柄がどの自治体から出ているかは選べないということでもあります。スーパードライの350ml缶が欲しければ、選択肢は吹田市か守谷市です。
2026年10月に基準が変わる
この地場産品基準は、2026年10月の指定から見直しが適用されます。同じ日に酒税の一本化もあるので、酒の返礼品は2つの変更を同時に受けます。
総務省 報道資料「ふるさと納税の指定基準の見直し等」令和7年6月24日 / 2026年9月15日確認結局どうすればいいか
- 銘柄で選ぶなら、その銘柄の工場がある自治体を探す
- 県内なら市町村が違っても出せる(第4号)。本社の町から出ていることもある
- 「地元の味」を期待して選ぶ品目ではない。中身は全国どこで買うのと同じ
- 2026年10月の基準見直しで顔ぶれが変わる可能性がある
ほかのポータルでも探す
当サイトが単価を比べているのはさとふるの掲載分です。同じ返礼品が楽天ふるさと納税にもあることがあり、寄付額が違う場合もあります。見比べてから決めるのが確実です。
ふるさと納税サイトの ふるなび でも、同じ自治体の返礼品を扱っていることがあります。寄付額が違う場合もあるので、あわせて確認してみてください。
朝日放送テレビが運営するふるさと納税サイトでも、返礼品を探せます。ふるラボで探す


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